A-1 妊娠20週以降に血圧が上昇(高血圧)、あるいは高血圧と尿にタンパク(蛋白尿)
がでる場合を妊娠高血圧症候群と言います。
さらに、次のように分類します。
・妊娠高血圧(高血圧のみ)
・妊娠高血圧腎症(高血圧+蛋白尿)
・加重型妊娠高血圧腎症(妊娠前からの高血圧+妊娠後蛋白尿)
・子癇(高血圧+けいれん)
妊娠中に出現するむくみ(浮腫)も前兆となることがあるので注意が必要です。蛋白尿のみの場合も同様に注意を払います。
A-2 お母さんと赤ちゃんの両方に(母児)に重大な影響を及ぼすことがあります。
血管が障害されて痙攣、視覚障害、脳出血などが起こります。
臓器が障害されて肝臓・腎臓障害,心不全などが起こります。
・胎児側
胎児側に十分な栄養や酸素が供給されないので,発育障害,胎児機能不全,胎児死亡などが起こります。
A-3 ・血圧測定
定期的に妊婦健康診査を受け,毎回血圧測定を行ないます。高血圧の基準は最高血圧140mmHg以上,あるいは最低血圧90mmHg以上と一般の診断と同じです。また、妊婦は夕方から夜間に血圧が高くなる傾向があるので、できるだけ家庭血圧を測定し,測定値記録を診察時医師または助産師に提出することをお勧めします。
・検尿
健診時には必ず尿検査を行い,尿蛋白や尿糖の有無をチェックします。